ニュージーランドでのホームステイの経験が人生観を変えたという松元美智子さんのインタビューです。
1.食わず嫌いで避けていた海外。今は自らツアーの企画をするほどに
ニュージーランドに初めて行こうと思ったとき、ためらいはありませんでしたか?
実は、夫が仕事でニュージーランドに行き始めた当初「いいところだから、あなたも行ったら?」と言われていたんです。わたしは食わず嫌いで、「そんな遠いところ、とんでもない。行かない、行かない。」って断っていました。ところが、ちょうど1999年に次女が1年間、ワイカト大学に留学して、マジョリーのところにホームステイしてお世話になりました。途中で一度娘が来てほしかったというか、見て欲しかったみたいで。子どもに負けて、行くことにしました。ホストファミリーに御礼も言いたかったですし、子どもの様子を見に行くために行くことにした、というのがきっかけですね。
最初はどれくらい滞在されたんですか?
最初は8日間くらいでしたかしら。ずっとホストファミリーの家に泊まらせていただいていました。不安でしたよ。言葉が全くできませんので、どうしよう・・と思いながら発ちました。
それまでは、英語の勉強をされたことはなかったんですか?
全く。「しとけばよかったなー。」って帰国するときにつくづく思いました。ホストファミリーに感謝の気持ちを伝えたいのに、何も伝えられない。本当に残念といいますか、歯がゆいといいますか。これはいけないと思って、帰ってきてから、これはちょっとお勉強もしなきゃいけないなと思いました。それから、細々とやっていますが・・・なかなか。(笑)
帰ってこられてから英語の勉強は独学でされていたんですか。
とりあえず、NHKの基礎英語のⅠを7-8ヶ月しました。その後、日本人の先生に2年くらい習い、その次ネイティブの、たまたまニュージーランドの先生に3年習いましたから、トータルでは結構、4-5年にわたるんですけど、身につかないですね。(笑)
娘さんのホームステイが終わった後も、毎年行ってらっしゃったんですよね。
初めて行ったときに、あまりにも「ここはいいところだなぁ」と思ったものですから、私の友人達をぜひニュージーランドに連れてきてあげたいと思って。連れて行くって言ったら大袈裟ですけど、みんなどんなに喜ぶかと思って。それで友人を7-8人連れて行ったのが、いわゆる私のツアーのスタートなんです。そしたらだんだん「私も行きたい。」「私も行きたい。」と言われて。過去に5回やりましたね。
そのときは、添乗員さんみたいな感じだったんですね。
そのときの行程というか、企画を考えるのが、わたしは好きなんですね。今度はあそこに行って、こういうところでお食事をして・・・とか、考えていたら、自分がわくわくしてしまって。それで本当に自分が元気になれたんです。1年間そのことを考えていると楽しくって。
1回そのツアーが終わったあとは、「こんなしんどいこともうやらない」、と思うんですが、日にちがたつとまた、「あの人も行ったら喜ぶだろうな」、と思ってまた次の企画をしている(笑)。その繰り返しでした。案の定、本当にみんな喜んでくれて、中にはもう3回行った人も数人いるんですよね。2回とかの人がほとんどですね。